現在、コロナウイルスによる自主的自粛措置継続中で、あまり遠くにお出かけできません。この期間を利用して、過去に行った世界遺産について書いてみようと思います。この旅は、かつてドイツに勤務していた2005年5月に行ったものです。

もっと北ドイツの旅(1)

 思えば2年前の夏、8月8日から12日までの4泊5日で北ドイツを回ったのが最初の長い旅行でした。暑い夏に、とにかく遠くに来たなあと実感したものです。その時に訪ねたブレーメンはその後世界遺産に登録されたっけ。あの時と同じ北ドイツへ、それも、今回はさらに北のはずれにある世界遺産の街を訪ねます。2年前と同じ4泊5日。奇しくも2泊はホテル、2泊はユースホステルという宿泊形態も同じです。

とりあえず距離を稼ぐ初日 2005,5,25

 今日はまだ学校がありますが、父の勤務終了後、すぐに自動車で出発。なにしろ遠いところなので、夕方少し走っておけば次の日が楽ちんです。少々遠いけれどおよそ350キロ離れたハノーファーまで走ります。350キロというと、山形東京間! でも、普通に高速を走ると3時間で到着します。午後9時すぎには到着するでしょう。(と、最初は思ってた。)

 午後6時ちょっと前に我が家を出発。最近発見した高速661号線の乗り口からすぐに5号線へ。まだまだ沈みそうにない太陽を横目に、車は快調に進みます。
 と思ったら、1時間たらずのところでいきなり渋滞している。
何故だ?どうしてだ?
 もちろん前方で何が起きたのかわかりません。とにかく「ぜんぜん進まない。」という事実がどーんとそこにあるだけで、時間だけが刻々と過ぎていきます。がまんできない車が側道を走って次のインターで降りていく。「よし、高速を降りよう。」前の車に続いて側道を走り、インターで降ります。途中道をまちがったり、消防訓練?のための交互通行や小さな町の渋滞を乗り越え、Lich、Hungen、Gruenbergという町を経由して、再び高速に乗ったのはおよそ1時間後でした。すでに高速はびゅんびゅん走っています。そのまま高速に乗っていればたった25キロの道のりを、ずいぶん遠回りしたもんです。

 その後、小さな渋滞を越えながら、娘2の「今日のホテルはつっこみ?それとも予約?」という洒落た言葉に元気付けられ、ホテルに到着したのは午後11過ぎでした。なかなか予定通りいかないものです。

リューベックへ 2005,5,26

 今日から4連休。久々の4つ星ホテルで朝食を優雅に摂った一行は、8時にハノーファーを出発。今日こそ快調快調、と思ったらすぐに渋滞。がまんの足りない我が家は、又もや高速をあきらめ、一般道を北上し、「シュベリーン」に向かいます。途中ツェレを通過。「2年前にここに着たのねえ・・・ここのユースはひどかったねえ。」な どと話ながら、車そのものは快調に進みます。しかし、かなりの距離であることに変わりはなく、シュベリーンに着いた時はすでに11時すぎ。(こりゃあ前途多難だな。)すぐにお城を見学しました。シュベリーンに着た目的は、「湖畔に立つ美しい城」だけです。それはそれは美しい城。しかし、ここもドイツで流行している「改修工事」で、完全な姿は見えませんでした。(最近は、工事中にも慣れたな。)他のものには目もくれず、お城を見たらすぐにヴィスマール。途中、今まで 見たこともないような菜の花畑で写真を撮った りしながら、一時間ほどで到着。

シュヴェリーン城。一部工事中。
服が黄色くなりそう。

ヴィスマール歴史地区(世界遺産)

 ヴィスマールはハンザ同盟に加盟した都市として、その歴史的価値からシュトラールズンドと一緒に世界遺産に登録されたところです。有名なのはなぜかマルクト広場にある給水塔?。でも、とにかく行ってみることにしました。

 マルクト広場では小さな市場が開かれています。出店で見つけた布のバックが安かったので、娘たちが1つずつ購入。多少縫製がほつれていたけれど、「ほつれたら縫えばいいし、買っちゃおう!」と決めたものです。ドイツでは「在庫」という言葉は死語と言っていいでしょう。おまけに、少々の不具合をしっかりチェックしていると、まともな品が無かったということもしばしば。ここはドイツ流に「小さなことは気にしない。」ことです。給水塔を見て、少し遅い昼食。パン屋さんでサンドイッチとジュースを買ったら全部で5ユーロ。さすが旧東ドイツです。(フランクフルトだったら2倍近くかかるかも。)

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有名な給水塔、奥の赤いのは ヴィスマール最古の建築物であるアルター・シュヴェーデ
このあたりは、木組みの家ではないのね。

ハンザ同盟都市リューベック(世界遺産その2)

 ヴィスマールを出発し、今日の宿泊先であるリューベックに着いたのはもう4時近くでした。リューベックはハンザ同盟の盟主と言える町で、ここもずいぶん前に世界遺産になっています。ホルステン門という有名な建物が見どころのひとつです。「トーマスマン博物館とホルステン門の博物館が5時に閉まっちゃうから、急いで見よう。」と決めていよいよ街に突入。ありゃ?ホルステン門にやぐらが組まれている。ここも改修工事中であったか・・まあいいや。とにかく中へ。展示物はよくわかったようなわかんないような・・。まあ、こんなもんだろう。よし、次はトーマスマン博物館。中の展示は、うーん、わかったようなわかんないような・・。ここで「ギュンターグラス博物館」の存在を知ってしまった一行は、そこにも行って・・展示は・・・うーーーーん、これも又わかったようなわかんないような・・。「○○に行きました。」としか説明できない場所が多すぎる・・。

ホルステン門、工事中だ。
市庁舎前の広場。
ギュンターグラスには会えませんでした。

 気を取り直して街の中心で、黒塗りのレンガでできた立派な市庁舎を見て、リューベック名物マジパンの店でちょっと買い物。そして「6時までやってるぞ。」という情報をパンフレットで見つけた観光船乗り場へ。しかし、今日は平日扱いだったようで、観光船はすでに終っておりました。6時の観光船に乗るために、ここまで急いで回って来たのに、ちょっと残念でした。

 しょんぼりしながら街のはずれにあるユースホステルへ。そこで荷物を入れたらもう一度街にくり出しました。(我が家初の動きです。パチパチ。)中央のマルクト広場で、7時からオペラのフィルムコンサートをやるのです。途中見てきた会場には、いろいろな食べ物の出店もありました。「オペラを聴きながら晩ごはんを食べちゃおうというわけです。

ユースホステル・リューベック
ユースホステルの部屋って、大抵こんなもんだ。

 7時、すでに会場はほぼ満員。空いていた一番前(スクリーンが一番見にくく、みんなから一番見られる場所)に座って作戦会議。もっとうるさい雰囲気かと思っていたら、みんな静かにオペラに聞き入ってます。静かに静かに「のみものなにする?」「水でいい。」「じゃあ買ってくるね。」などと話し、静かに夕食。結局1時間くらいで出てきてしまいました。(オペラわかんないもんね。)

オペラのフィルムコンサート。みなさん静かに聞いてます。

 リューベックのユースは、なかなか快適です。最近はユースホステルにも格があることを知ってからは、少々高くてもいいユースを選んでいます。でも、なかなか読めないのが当日の客。ちょっとうるさい若者がここにもいました。廊下でばたばたするので、今回は「静かにして。」とドイツ語で話したら、なんとその後静かになっちゃいました。やっぱり言葉は大切ですね。

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